映画「東京島」の宣伝行脚はまだ続きます.今度は「シルシルミシル」という番組に多江さんがゲスト出演していました.
今回この番組では,朝丘雪路さんが専属のお手伝いさん,メイクさんとともに千葉県・館山を巡る様子が紹介されていました.多江さんはそのVTRを見て適宜感想を述べ,番組司会者とトークを展開するという感じ.
究極のお嬢様・朝丘雪路さん一行の珍道中はそれだけで十分面白いのですが,加えて番組司会のくりぃむしちゅー,次長課長の面々が面白おかしくツッコミを入れるため.多江さんは終始笑いが絶えませんでした.
番組ラスト近くで多江さん主演の映画「東京島」へと話題を変えるため,レギュラー出演者のくりぃむしちゅー・有田哲平氏がずいぶん無理矢理なトークを展開.「そういえば,木村さんってサファリの中に入っても生きていけそう.ヘビの皮むいたり出来そうなイメージがある」ですと.(^_^;
そのあまりの無理矢理さに多江さんも失笑するしかありません.(笑)
嗚呼,ノースリーブの衣装がイイですねぇー……じゃなくて(汗),とにかく,映画「東京島」は全国で公開中です.よろしくね.
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【あらすじ】
東京五輪も目前となった昭和39年,東京某所で男性の絞殺体と奈良・新薬師寺の芳名帳の一頁が発見された.芳名帳に記載された人々を虱潰しに調べていた警察は,ある女性(多江さん)とその姪(比嘉愛未嬢)に行き着く.この2人が言うには,殺人事件のことは何もわからないが,件の芳名帳に愛未嬢の父とそっくり同じの筆跡で書かれた見知らぬ名前があり,それが気にかかるのだと.
実は愛未嬢の父は先の大戦末期の昭和19年に外交官としてスウェーデン公使館に赴任し,終戦直前にスイスで病死していた.しかし,芳名帳の筆跡を見た多江さんと愛未嬢は愛未嬢の父の死を疑い始める.一方,先に絞殺体で発見された男性は同時期にスウェーデン公使館付武官だった元陸軍軍人であることが判明.その後,同公使館に繋がりを持つ者たちの殺傷事件が続発することとなる.
驚くべきことに,愛未嬢の父は実際に生存し,偽名を名乗って帰国していた.大戦末期,彼は自らを死んだことにして姿を消し,中立国スウェーデン・スイスを経由し英国から終戦工作をしていたのだ.そして一連の殺傷事件は,愛未嬢の父をはじめとする当時の終戦・和平派と,彼らを非国民・裏切り者扱いする陸軍軍人ら徹底抗戦派の対立,遺恨に端を発するものだったのだ.
オリンピックに沸き立つ都下でなおも終戦・和平派に対する徹底抗戦派の襲撃が起こっている……明らかになった事件の経緯はまだ戦後は終わっていないという重い事実を浮き上がらせるものだった.
ということで,松本清張原作のドラマ「球形の荒野」に出演の素敵な多江さんです.昭和美人な感じがイイですなぁ.ところで松本清張作品といえば,多江さんは昨年も「駅路」というドラマに出演していましたね.
さて,自宅にて姪の比嘉愛未嬢と一緒に刑事に応対する多江さん.東京某所で男性の絞殺体とともに発見された奈良・新薬師寺の芳名帳の一頁に多江さんの名前があり,それで刑事が訪ねて来たのでした.
多江さんは確かに先週,奈良のお寺を巡って新薬師寺で芳名帳に記帳したとのこと.刑事から芳名帳に記載された他の人名に心当たりはないかと尋ねられた多江さんでしたが,首を振るばかりなのでした.
しかし,このとき多江さんと愛未嬢はあることが気にかかっていました.件の芳名帳には「田中孝一」という見知らぬ名前が記されていたのですが,その筆跡が今は亡き愛未嬢の父の筆跡とそっくりだったのです.いったいどういうことかワケのわからない話でもあり,多江さんと愛未嬢は刑事にはその話はしていませんでした.
これは回想シーン.事件の前の週に奈良のお寺を巡る多江さんの姿です.和服姿が綺麗ですなぁ.お寺の風景とも調和していて美しいです.
新薬師寺で芳名帳に記帳した多江さんは,そこに記された「田中孝一」という見知らぬ名前を見て驚きます.その筆跡が今は亡き多江さんの叔父 (愛未嬢の父) の筆跡とそっくりだったからです.
多江さんは愛未嬢の父が実は生きているのではないかと言うのですが,そんなことがあり得るでしょうか.戦時中,スウェーデン国代理公使だった愛未嬢の父の死は当時の新聞でも報じられており,後に同僚が遺骨箱を届けに来てもいたのです.
ところで,このドラマは前編2時間・後編2時間の計4時間もあるのですが,都合により今回の前編は前半の1時間しか見ることができませんでした.よって前編の後半1時間の物語の展開と,そこに多江さんの出番があったかどうかはわかりません.
そんなわけで,前編の記録はここまで.
ついでと言っては何ですが,多江さんの姪の役で……というか,このドラマのヒロインとして出演していた比嘉愛未嬢.美しい方です.イイですなぁ.
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「球形の荒野」後編の多江さんです.多江さんと愛未嬢は,やはり死んだとされる愛未嬢の父は存命で新薬師寺の芳名帳に記された「田中孝一」という名前も愛未嬢の父が書いたのではないかという思いを捨てきれずにいました.その件について過日の刑事に相談することにします.
戦時中に赴任先の愛未嬢の父から届いた古い手紙を見返していた多江さんと愛未嬢は,ちょっと気になることがありました.国を挙げて激戦中の時勢に似合わず,平和や戦争終結を希求する趣旨の記述が多いのです.
ここに至り,多江さんと愛未嬢はある推論を語り始めます.愛未嬢の父は,中立国・スウェーデンの代理公使の立場から戦争終結の外交工作をしていたのではないかと.もしそうであれば,愛未嬢の父が姿を消したことや最近の連続殺傷事件はそのことと関連があるのかも知れません.
愛未嬢の父が終戦工作をしていたのではないか,そう語る多江さんの表情は苦渋に満ち,それを刑事に語るには大変な決心を要したことが窺えました.終戦から20年が経とうとしていたこの時でも終戦工作について語ることにはそれほど勇気が必要だったのでしょうか.
さて,このドラマでの多江さんの出番はこれでおしまい.ということで,これ以降は割愛します.上の方で触れた通り全4時間のうち1時間分を見逃してしまいましたが,それでもなかなか見ごたえのあるドラマでした.
思えば,終戦時の陸軍クーデター未遂「宮城事件」を中心に日本の敗戦を描いた映画「日本のいちばん長い日」が公開されたのが1967年,東京五輪の3年後です.このドラマで描かれた徹底抗戦派の度し難い頑迷ぶりが本当ならば,「日本のいちばん長い日」の公開に関しても色々とあったのではないかと思われますが,真実や如何?
本日もまた実に美しいヒロインの比嘉愛未嬢.以前,垣内彩未ちゃんが出演していたドラマ「コード・ブルー」に愛未嬢がレギュラー出演しており,その時にも綺麗な人だと思っていましたが,今回またその思いを深くしました.
ついでと言っては何ですが,これは航空自衛隊・ブルーインパルスのF86戦闘機5機が東京五輪開会式上空に描いた見事な五輪,伝説の名場面です.市川崑監督のドキュメンタリー映画「東京オリンピック」からの映像ですね.今回のこのドラマには同映画からの映像が各所に挿入されていました.
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